年末が近づくと、「今年の年末調整ではいくら戻るのだろう」「去年より還付金が少ないのはなぜ?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
年末調整では、毎月の給与や賞与から差し引かれていた所得税と、1年間の収入・控除をもとに計算した本来の所得税額との差額を精算します。その結果、税金を払いすぎていれば還付され、反対に不足していれば追加で徴収されます。
ただし、実際の還付額・追徴額は、年収だけで決まるわけではありません。生命保険料控除・iDeCo・住宅ローン控除・配偶者控除・扶養控除・転職の有無など、さまざまな要素によって変わります。 給与明細や控除情報をもとにシミュレーションして事前に把握しておくのがおすすめです。
目次
会社員の給与からは、毎月あらかじめ所得税が源泉徴収されています。 この源泉徴収額は、その時点の給与額や扶養人数などをもとに概算で計算されているため、1年間が終わった時点の正確な税額とはズレが生じることがあります。
年末調整では、次のような情報を反映して最終的な所得税額を計算します。
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年末調整の還付額は人によって大きく異なります。特に次のようなケースでは、還付額や追徴額が変わりやすくなります。
1生命保険料控除を申告する場合
生命保険、介護医療保険、個人年金保険などに加入している場合、保険料控除を受けられる可能性があります。保険会社から届く控除証明書をもとに申告することで課税所得が下がり、所得税の還付につながることがあります。毎年年末調整で還付金がある方の中には、生命保険料控除の影響が大きいケースも多くあります。
2iDeCoに加入している場合
iDeCoの掛金は、小規模企業共済等掛金控除の対象になります。掛金が全額所得控除の対象になるため、所得税や住民税の負担軽減につながりやすいのが特徴です。会社員でiDeCoに加入している方は、年末調整で控除証明書を提出することで、還付額に影響する可能性があります。
3住宅ローン控除がある場合
住宅ローン控除は、所得控除ではなく税額控除です。所得税額から直接差し引く仕組みのため、条件に該当する場合は年末調整の結果に大きく影響することがあります。なお、住宅ローン控除は初年度に確定申告が必要で、2年目以降は勤務先の年末調整で対応できるケースがあります。
4扶養家族が増えた・減った場合
結婚、出産、子どもの就職、親の扶養追加などにより扶養状況が変わると、年末調整の結果も変わります。扶養控除や配偶者控除・配偶者特別控除の対象になるかどうかは、本人や家族の所得状況によって変わるため、年末調整前に確認しておくことが大切です。
5転職した場合
年の途中で転職した場合、前職の源泉徴収票を現在の勤務先に提出する必要があります。前職分の給与や源泉徴収税額が反映されないと、年末調整が正しく行われない場合があります。転職した年は、還付になることもあれば、逆に追徴になることもあるため特に注意が必要です。
年末調整というと「お金が戻ってくるもの」というイメージがありますが、必ず還付されるとは限りません。次のような場合は、追加で税金を支払う「追徴」になることがあります。
年末調整の計算は、給与収入から給与所得控除を差し引き、各種所得控除を反映し、所得税率をかけ、さらに税額控除などを反映して行います。 大まかな流れは理解できても、実際に自分で正確な金額を計算するのは簡単ではありません。
特に、次のような方は手計算だとミスが起きやすくなります。
こうした場合は、シミュレーターを使って概算を確認するほうがスムーズです。
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年末調整の還付額や追徴額を事前に知りたい方は、年末調整シミュレーターを活用すると便利です。 給与明細や控除情報を入力することで、年末調整後の手取り変動を概算で確認できます。
シミュレーターで確認できる主な項目
シミュレーションをする際は、次のような書類や情報を手元に用意しておくと入力しやすくなります。
給与明細
毎月の給与額、社会保険料、源泉徴収税額などを確認するために使います。年末調整の見込み額を出すには、給与や賞与の金額が重要です。
生命保険料控除証明書
生命保険、介護医療保険、個人年金保険に加入している場合、保険会社から控除証明書が届きます。年末調整で控除を受けるには、証明書の内容をもとに申告する必要があります。
地震保険料控除証明書
地震保険に加入している場合は、地震保険料控除の対象になる可能性があります。火災保険と混同しやすいため、証明書を確認しましょう。
iDeCoの掛金払込証明書
iDeCoに加入している方は、掛金額が所得控除に関係します。年末調整で申告する場合は、証明書の提出が必要です。
住宅ローン控除関係の書類
住宅ローン控除を年末調整で受ける場合は、金融機関の残高証明書や税務署から送られる申告書などが必要になります。
前職の源泉徴収票
年の途中で転職した方は、前職の源泉徴収票が必要です。提出漏れがあると、年末調整が正しく行われない可能性があります。
「今年はいくら戻るのか」「追徴にならないか不安」という方は、年末調整の結果が出る前にシミュレーションしておくと安心です。 給与明細や控除証明書を手元に用意して、今年の手取り変動を確認してみましょう。
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※本記事の内容は2025年度の情報をもとに作成しています。税制や控除額の上限は毎年改定されることがあるため、 最新情報は国税庁の公式サイトまたはFP・税理士にご確認ください。