iDeCoを始めようと思ったとき、多くの人が迷うのが「毎月いくら積み立てればいいのか」という点です。
iDeCoは老後資金を準備しながら、掛金の全額が所得控除になる制度です。そのため、掛金を増やすほど節税効果も大きくなります。
一方で、iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、無理な金額を設定すると家計の負担になる可能性があります。
この記事では、iDeCoの掛金を月5,000円・月1万円・月2万円にした場合の節税効果の目安や、掛金を決めるときのポイントを解説します。
目次
iDeCoの掛金は、月額5,000円から始められます。 「まずは少額から老後資金を準備したい」という方でも始めやすい制度です。
掛金は1,000円単位で設定できるため、月5,000円、月1万円、月2万円など、家計に合わせて調整できます。 ただし、iDeCoには加入区分ごとに掛金の上限があります。
iDeCoの掛金は、節税効果だけで決めるのではなく、家計全体のバランスを見ながら決める必要があります。 特に意識したいのは、次の3つです。
1. 生活費に無理がない金額にする
iDeCoは老後資金を作るための制度です。掛金は原則60歳まで引き出せないため、毎月の生活費を圧迫する金額にするのは避けましょう。家賃や住宅ローン、食費、保険料、教育費、通信費などを差し引いたうえで、無理なく続けられる金額を考えることが大切です。
2. 近いうちに使う予定のお金は別に確保する
iDeCoに拠出したお金は、原則としてすぐには使えません。住宅購入資金、教育費、車の購入費、転職や休職に備える資金など、近い将来使う可能性のあるお金は、iDeCoとは別に管理しましょう。生活防衛資金を確保したうえで、余裕資金の範囲で掛金を決めるのがおすすめです。
3. 節税効果と老後資金の両方で考える
iDeCoは節税メリットが大きい制度ですが、目的はあくまで老後資金づくりです。「今年いくら税金が安くなるか」だけでなく、「将来どれくらい老後資金を準備できるか」も考えて掛金を決めましょう。
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まずは、最低掛金に近い月5,000円で始めた場合を見てみましょう。
月5,000円の場合、年間掛金は6万円です。iDeCoの掛金は全額所得控除になるため、年間6万円分の所得控除を受けられます。
月5,000円の節税効果の目安
6万円 × 20%(所得税10% + 住民税10%)= 年間1万2,000円の節税
※所得税率10%・住民税率10%の場合の目安。実際の節税額は年収・各種控除により異なります。
月5,000円の掛金でも、年間で約1万2,000円の節税効果が見込めます。
月5,000円が向いている人
次に、月1万円を拠出する場合を見てみましょう。 月1万円の場合、年間掛金は12万円です。
月1万円の節税効果の目安
12万円 × 20%(所得税10% + 住民税10%)= 年間2万4,000円の節税
※所得税率10%・住民税率10%の場合の目安。実際の節税額は年収・各種控除により異なります。
月1万円の積立でも、年間では2万円以上の節税効果が期待できます。 また、月1万円なら年間12万円、10年で120万円、20年で240万円の元本になります。 運用成果によっては、さらに資産が増える可能性もあります。
月1万円が向いている人
月2万円を拠出する場合、年間掛金は24万円です。
月2万円の節税効果の目安
所得税率10%・住民税率10%(合計20%)の場合
24万円 × 20%= 年間4万8,000円の節税
所得税率20%・住民税率10%(合計30%)の場合
24万円 × 30%= 年間7万2,000円の節税
※年収が高く、所得税率が高い人ほど、iDeCoの節税メリットは大きくなりやすいです。
月2万円が向いている人
以下は、所得税率10%・住民税率10%、合計20%で考えた場合の節税効果の目安です。
※所得税率10%・住民税率10%、合計20%で試算。実際の節税額は、年収・所得税率・各種控除・扶養状況などによって変わります。
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iDeCoの掛金は、年収によっても考え方が変わります。ここでは、年収別に掛金の目安を考えてみましょう。
月5,000円〜月1万円程度が目安
大切なのは、無理なく続けられることです。節税効果は高所得者と比べると小さくなりやすいですが、老後資金を早くから積み立てる意味はあります。
月1万円〜月2万円程度を検討
所得税と住民税の軽減効果も感じやすくなります。家計に余裕があれば、節税効果を確認しながら掛金を増やすのも選択肢です。
上限額に近い掛金も視野に
所得税率が高くなりやすいため、iDeCoの節税効果も大きくなります。ただし、住宅ローン・教育費・NISAへの投資など、他の支出とのバランスも重要です。
iDeCoには、加入区分ごとに掛金の上限があります。 自営業者・会社員・公務員・専業主婦・主夫などで上限額が異なり、会社員の場合は企業年金の有無によっても変わります。
iDeCoの掛金は、一定の条件のもとで変更できます。 そのため、最初に決めた掛金をずっと続けなければならないわけではありません。
掛金を見直すとよいタイミング
最初は月5,000円や月1万円から始めて、余裕が出たら増額する方法もあります。 反対に、家計が厳しくなった場合は、掛金を減らすことも検討できます。
老後資金づくりを考えるとき、iDeCoとNISAのどちらを優先すべきか迷う人も多いでしょう。
iDeCo
老後まで使わないお金向け
新NISA
途中で使う可能性があるお金向け
| 資金の目的 | 制度 | 毎月の金額例 |
|---|---|---|
| 老後資金 | iDeCo | 10,000円 |
| 途中で使う可能性のある資産形成 | NISA | 20,000円 |
最初から無理をしない
iDeCoは長く続ける制度です。最初から上限いっぱいまで拠出すると、家計が苦しくなったときに負担を感じやすくなります。まずは少額から始め、家計の状況を見ながら増額するのがおすすめです。
節税額だけで判断しない
iDeCoは節税効果が魅力ですが、節税額だけを見て掛金を決めるのは危険です。原則60歳まで引き出せないため、必要なお金までiDeCoに回してしまうと、急な出費に対応しにくくなります。節税額・老後資金・家計の余裕を総合的に考えましょう。
定期的に見直す
年収や家族構成、支出は時間とともに変わります。そのため、iDeCoの掛金も定期的に見直すことが大切です。特に、昇給・転職・結婚・出産・住宅購入などのタイミングでは、掛金を見直すよい機会です。
自分の年収や掛金でどれくらい節税できるか知りたい方は、iDeCo節税シミュレーターで確認してみてください。 職業・年収・掛金を入力するだけで、年間の節税額の目安を簡単に計算できます。
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※本記事の内容は2025年度の情報をもとに作成しています。税制や制度の内容は改正されることがあります。 最新情報は国民年金基金連合会の公式サイト、またはFP・税理士にご確認ください。