副業の税金を考えるとき、多くの方が「副業で稼いだ金額に税金がかかる」と思いがちです。 しかし実際に課税されるのは「収入」ではなく「収入から経費を差し引いた所得」です。
この記事では、収入と所得の違い・経費として認められるものの例・経費の金額による税金の変化を具体的に解説します。
「収入」と「所得」の違い
副業に関わる税金のキーワードとして、「収入」と「所得」の区別を正しく理解することが第一歩です。
収入
仕事の報酬や売上として受け取った金額そのもの
例:クライアントから受け取ったライティング報酬・商品の売上 など
所得
収入から必要経費を差し引いた金額。税金の計算に使われる
例:報酬50万円 − 経費10万円 = 所得40万円 → この40万円に税金がかかる
副業収入が多くても、それに見合う経費があれば所得(課税対象)を抑えることができます。「収入が大きい = 税金が多い」ではないのが副業税金の重要なポイントです。
経費で税金はどれだけ変わる?
副業収入が年間50万円の場合、経費の金額によって課税対象(所得)と税金がどう変わるか見てみましょう。 ここでは本業年収500万円(所得税率20%、住民税10%)を例にします。
| 経費 | 副業所得 | 税金増加(目安) | 実質手取り(目安) |
|---|
| 0円 | 50万円 | 約15万円 | 約35万円 |
| 10万円 | 40万円 | 約12万円 | 約38万円 |
| 20万円 | 30万円 | 約9万円 | 約39万円 |
| 30万円 | 20万円 | 約6万円 | 約44万円 |
※副業収入50万円・本業年収500万円での概算。所得税率20%・住民税10%で試算。実際の税額は個人の状況により異なります。
節税のための無駄な出費は逆効果
経費が増えると税金は減りますが、支出も増えます。 「税金を10万円減らすために15万円の経費を使う」のは実質的に損です。 経費として計上できる支出を正確に把握・整理することが節税の第一歩です。
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経費を入力して実質手取りを試算する
収入・経費・本業年収を入力するだけ。税金と実質手取りを即時計算します。
シミュレーターを使う 副業で経費になるもの・ならないもの
経費として認められるのは、副業の収入を得るために直接必要だった支出に限られます。 プライベートな費用との区別が重要です。
- 通信費(副業専用スマホ・ネット回線)
- ソフトウェア・サブスクリプション費用
- 取引先との交通費・打ち合わせ費
- 副業に必要な書籍・教材代
- 作業用機材・備品(PC・カメラ等)
- 材料費・仕入れ費用
- 振込手数料・プラットフォーム手数料
- プライベートの食事・娯楽費
- 副業と関係のない旅行費用
- 私用のスマホ・PC(副業専用でない)
- 副業に無関係な書籍・勉強代
- 本業の仕事にかかった交通費
- 家族への謝礼(実態のない)
- 自分自身の「給料」
家事按分(あんぶん)という考え方
自宅で副業をしている場合、家賃・光熱費・通信費の一部を副業の経費として按分計上できます。 たとえば自宅の20%を副業スペースとして使っている場合、家賃の20%を経費にできる可能性があります。 ただし合理的な根拠が必要です。
副業の種類別・経費の目安
Webライティング・コンテンツ制作
- 通信費(ネット回線)
- クラウドサービス・ライティングツール費
- 参考書籍・資料代
- 打ち合わせ交通費
プログラミング・Web制作
- ドメイン・サーバー費用
- 開発ツール・ソフトウェアライセンス
- PC・周辺機器(副業割合を按分)
- 技術書・オンライン学習費
動画編集・デザイン
- 編集ソフト・Adobe等サブスク費
- カメラ・照明機材
- BGM・素材購入費
- ストレージ・クラウド費用
ハンドメイド・せどり
- 材料費・仕入れ費用
- 梱包資材費
- 出品手数料・配送料
- 作業用機材・道具代
経費の証明方法と記録のポイント
経費を申告するには、支出を証明する書類を保管しておく必要があります。
1
領収書・レシートを保管する
宛名・金額・日付・使途がわかるものを保管します。電子レシート・メール明細もOKです。原則5〜7年間の保存が必要です。
2
クレジットカード明細を活用する
副業専用のクレジットカードを作ることで、経費の明細を自動で管理できます。プライベートと分けることで税務調査時の説明もしやすくなります。
3
帳簿や記録表をつける
副業の収入・支出を月ごとに記録しておくと、確定申告の際に楽になります。Excelや会計ソフトの活用がおすすめです。
4
経費の「業務関連性」を説明できるようにする
「なぜこの支出が副業に必要なのか」を説明できることが重要です。用途・使用割合などをメモしておきましょう。
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シミュレーターを使う よくある質問
A原則として、経費の支出は証拠書類(領収書・請求書等)で証明する必要があります。ただし少額の交通費など証明が難しいものは、メモや手帳の記録で補完できる場合があります。できる限り証拠書類を残すことをおすすめします。
Aプライベートと副業で共用している場合は、副業で使用している時間・割合で按分する必要があります。たとえば副業での使用が30%なら、月額料金の30%を経費として計上できます。副業専用のSIMカードを用意するとシンプルです。
Q副業の経費が収入を超えた(赤字)場合はどうなりますか?
A副業の所得が赤字(マイナス)になった場合、原則として本業の給与所得と損益通算(相殺)することはできません(雑所得の場合)。ただし事業所得として認められる副業の場合は損益通算できるケースがあります。詳しくは税理士に相談してください。
まとめ
- 副業の税金は「収入」ではなく「収入 − 経費 = 所得」にかかる
- 経費を正しく計上することで課税対象となる所得を合法的に抑えられる
- 経費になるのは「副業の収入を得るために直接必要な支出」に限られる
- 節税目的で無駄な支出を増やしても実質的な手取りは増えない
- 領収書・明細の保管と帳簿記録が確定申告をスムーズにする
経費の金額によって税金や手取りがどう変わるかは、シミュレーターで簡単に確認できます。
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シミュレーターを使う ※本記事の内容は2025年度の情報をもとに作成しています。税制は改正される場合があります。 個別の税務判断はFP・税理士にご相談ください。